最後のお風呂

朝7時 2人の叔父と父の眠る部屋で起きた。



起きたら隣の控室にはすでに母がいた。



母を見守りに残し

2人の叔父と同時に葬儀場を出て、

それぞれ着替えに一度家に帰る。




顔を洗い、黒スーツに着替えてコンビニで朝食を買った。

朝食のおにぎりをもって1時間ほどで葬儀場に戻った。

私の妹も合流して、母、私、妹の家族全員がそろった。




朝の10時から湯灌だ。








湯灌とは故人の最後のお風呂のことだ。



湯灌業者さんが2名来た。

移動式のプラスチック製のお風呂をもってきて

給水ホースと排水ホースをつないだ。



排水ホースは裏口に続いていたので

外の排水溝かどこかに流したのだろう




湯灌屋さんは目隠しの布で体を隠しながら、

体中を丁寧に流してくれた。

湯灌屋さんの洗体が終わり、父の体には布がかけられた状態で親族が呼ばれた。



最後に体に柄杓で父の体にお湯をかけて労をねぎらうらしい。

ひしゃく一杯の水を足元から胸にかけて1回で流す。

一度流し始めたら、決して後戻りしてはいけない。


喪主である母、長男の私、長女の妹が順に水をかけた。



最後にぬれタオルでお顔を拭いてあげる。




まだ、直接父に触ることが出来ない。

なんとなく触るのが怖い。




湯灌のあとは、着慣れた服を着せてもよいし

業者さんが準備した白装束を着せてもよい。


晩年、父は半年ほど入院しており

思い入れのある服もなかったので、白装束をお願いした。




というよりも

そのようなことがあるとも知らなかったので

誰も服を用意していなかったということもある。



父のやせた顔は面影も少ないため、まだ実感がわかない。


こうやって葬儀まで進んでゆくものなのかなあ

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